桑の葉はカイコの餌としても有名ですが、古くからお茶や生薬として使われていた植物で、最近では健康や美容への効果をより活かしやすくするために、青汁の原料にも多用されています。
落葉性の桑は、原産地の中国などでは15mにも成長しますが、日本では2mぐらいのものが一般的で、葉っぱはもちろん実や根、枝まで漢方薬に使われているぐらい健康効果に優れています。
そんな桑の葉の効果ですが、まず糖尿病の予防や改善が第一に挙げられます。
桑の葉には、デキオシオジリマイシンという物質が豊富に含まれており、糖質を分解するαグルコシターゼの働きを抑え糖の吸収を穏やかにするという効果を持っています。
糖の吸収が抑えられると、食事などで血糖値が急激に上昇するのを抑制することができます。
さらに、血糖値が上がるのを防ぐインスリン分泌細胞の破壊を防ぐ効果もあります。
糖尿病は血糖値の上昇が続くために起こるので、血糖値の上昇を抑制する働きを持つデキオシオジリマイシンを含む桑の葉は糖尿病のリスクの軽減や改善効果が期待できるのですね。
また、糖尿病の改善にもつながるのですが、桑の葉にはメタボリックシンドロームや肥満を解消する効果もあります。
ある実験で、桑の葉のエキスを摂取することで内臓脂肪が減少するという結果や、糖質の代謝が改善されたという結果から、ダイエットにも効果があることが分かっています。
そして、桑の葉は緑黄色野菜と同様、ビタミン類やミネラル類も豊富に含んでいます。
ビタミンA、ビタミンB1、B2、ビタミンC、亜鉛、カリウム、カロテン、カルシウムなど必須の栄養成分をたっぷり含む桑の葉には、新陳代謝を活性化する効果があります。
新陳代謝は肌の生まれ変わりや体内器官の回復、不要物を排出するなどあらゆる働きをしてくれます。
この新陳代謝が活性化されれば、肌は美しくなりますし、体の中も綺麗にして内臓器官の働きも正常化できます。
それに桑の葉にはポリフェノールやフラボノイドなど抗酸化作用を持つ物質も含まれています。
抗酸化作用とは、健康な細胞を攻撃したり体内機能を劣化させたり、血行不良を引き起こして動脈硬化などを発症させる活性酸素を取り除く働きのことです。
活性酸素は紫外線やタバコなどの外的要因、ストレスや疲労などの内的要因などあらゆる要因で発生し、老化や病気を引き起こします。
桑の葉は豊富な栄養と活性酸素を除去する働きによって、美容や健康にも優れた効果が期待できる万能植物なのです。